普段の食事を一度見直してみよう! 食品ロス問題専門家 井出留美さん
こんにちは!
今回紹介する方は、
食品ロス問題専門家の井出留美さん(株式会社 office 3.11 代表取締役)です!
【目次】
食を通して社会に貢献
まずは井出さんの紹介をしたいと思います。
消費生活アドバイザー。博士(栄養学)(女子栄養大学大学院)、修士(農学)(東京大学大学院農学生命科学研究科)。女子栄養大学・石巻専修大学 非常勤講師。日本ケロッグで広報室長と社会貢献業務を兼任し、東日本大震災では食料支援に従事する。その折の大量の食料廃棄に憤りを覚え、自らの誕生日であり、人生の転機ともなった3・11を冠した(株)office3.11設立。日本初のフードバンク、セカンドハーベスト・ジャパンの広報を委託され、同団体をPRアワードグランプリ ソーシャル・コミュニケーション部門最優秀賞や食品産業もったいない大賞食料産業局長賞へと導く。市会議員、県庁職員、商店街振興組合理事長らと食品ロス削減検討チーム川口主宰。平成28年度農水省食品ロス削減国民運動展開事業フードバンク推進検討会(沖縄)講師。同年10月『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』(幻冬舎新書)上梓、11月、本著内容を国際学会Food and Societyで発表。
「食」に関する仕事に関わりつづげている井出さん。
まさに食のスペシャリスト!
彼女の辿ってきた道のりをもっと知りたい!
そんな方は、ホームページに記載されている”漫画〜イデルミ物語〜”をご覧になるのがオススメです。
漫画なのでスッと頭の中に入ると思います。
可愛いイラストがとても素敵です!
食品ロスの現状
井出さんは食品ロスを減らすために様々な活動を行なっています。
そもそも食品ロスとは何でしょうか?
食品ロスとは、まだ十分に食べられるのにもかかわらず捨てられてしまう食品をいいます。
世界ではどのくらいの食品ロスがあると思いますか?
正解は13億トン/年です。
この量は生産量のうち三分の一を廃棄していることに相当します。
では、日本ではどのくらいの食品ロスがあると思いますか?
正解は632万トン/年です。
この量は日本全体の1年間の魚介類の消費量に相当します。
このうち約半分の302万トンが家庭から出ており、私たち一人ひとりがおにぎり1〜2個に匹敵する136グラムを捨てている計算になるのです。
食品ロス削減を積極的に推進する意思を表明するためのロゴマーク。通称「ろすのん」。利用許可の申請をすれば誰でも無料で使えます。
この現状に衝撃を受けました。
こんなにも廃棄が生じているのか、と。
世の中には知らないことが多いと気づかされました。
日本で食品ロスが多いのは、「3分の1ルール」が関係しているとのことです。
3分の1ルールとは
「3分の1ルール」と聞いてピンと来るでしょうか?
井出さんの著書『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』では以下のように説明されています。
賞味期限を3分の1ずつに区切って、最初の3分の1を「納品期限」、次の3分の1までを「販売期限」とするもので、法律ではなく、食品業界の商慣習です。
たとえば、賞味期間が6カ月の菓子であれば、メーカーや卸は最初の3分の1、すなわち製造してから2カ月以内に、小売店に納品しなければなりません。それを過ぎてしまうと、多くの小売店に拒否され、納品することができないのです。
……賞味期間が6カ月の場合、さらに4カ月を過ぎると、今度は販売期限が切れるので、賞味期限があと2カ月残っていても、商品棚から撤去されます。
『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』より引用
長野県発祥の3010運動。宴会等から出る食べ残しを削減するため、開始後30分と終了前10分を離席せず食事を楽しむ運動です。少しずつ、全国に広がっています。
参照:https://www.city.saga.lg.jp/main/20163.html
このようなルールがあったとは知りませんでした。
新鮮で安全な食べ物が手に入る背景にはこういった現状があることを学びました。
本の紹介
井出さんが書かれた本を紹介したいと思います。
上記でも紹介した、
この本では今の社会に必要な食情報が詰まっています。
これまで常識と思っていたことが間違っていた。。
そんな気づきがたくさん得られる一冊になっています。
今日から家庭でできる、食品ロスを減らすための10カ条を以下に引用しました。
- 買い物前に、自宅の戸棚や冷蔵庫にある食品の種類と量を確認する
- 空腹の状態で買い物に行かない
- 買い物では、すぐに食べるものは手前(賞味期限が近いもの)から取る
- 「期間限定」や「数量限定」、まとめ買いに注意
- 調理のとき、食材を使い切る
- 残った料理は別の料理に変身させる
- 賞味期限はおいしさの目安、五感を使って判断する
- 保存用食材は「ローリングストック法(サイクル法)」で
- 外食時に注文し過ぎない
- 残さないで食べる
何も難しい事はやらなくともいい。
まずは、他人事ではなく私事として受け止めて
できることから行動することの大切さを教わりました。
講義を終えて
辛いことや挫折、回り道も経験した井出さん。
それでも諦めずにコツコツと積み重ね、一つずつ自己実現をされて尊敬の念を抱きました。
井出さんから”自我作古”という言葉を頂きました、
これからしようとする事は前人未到であるが、予想される困難や試練に耐えて新しい分野を切り開く意味です。
今ある常識を疑い行動に移す。
そんな姿勢を見習いたいと思います。
普段の「食」について改めて考える機会を与えてくれました。
井出さんありがとうございました。
本日も読んでくださりありがとうございました。